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鳥取の歴史発見トラベルマガジン。歴史から紐解く鳥取の文化遺産、観光地の新しい見方などご紹介します。

奥の院 一般社団法人 鳥取・日光400年プロジェクト
歴 史

日本のラブストーリー発祥地
元祖「縁結び」白兎神社

神話の舞台、白兎海岸を眺める浜辺の聖地「白兎神社」

 刀剣、武将にまつわる旅から少し気分をかえて、有名な神話にちなんだホットスポットのご紹介。鳥取市の美しい海岸を眺める浜辺の聖地・白兎神社は、その景色、そのストーリーに心なごめます。

主祭神は兎?!

 白兎神社の祭神・白兔神とは日本神話に登場するご存知「因幡の白兎」。その昔、大国主と八上姫の縁をとり持った兎が縁結びの神様として祀られた、記紀に由来する由緒ある神社です。2010年に、日本で初めてのラブストーリーの発祥地として「恋人の聖地」にも認定され、若い女性にも人気の神社です。 参道に点在する兎の石像の足下や頭には、清らかな白地に「縁」の朱文字が鮮やかに記された石が積まれています。これは「ご縁石(五個1セットで神社で販売されています)」と呼ばれる石で、記念として兎の石像や鳥居の上に置かれたり、お土産に持ち帰えったりと、参拝客に親しまれています。ご縁石に埋もれた兎の像は、ときに愛らしく、ときに石に埋もれて窮屈そうに、参道を行く人を和ませてくれるキュートな存在です。

成就必達のキューピット、白兎に届くラブノート

 神話にもとずいたエピソードにより、白兎神は恋愛成就のご利益に定評があり、祈願のスタイルも独特のもの。恋人の聖地ならではの愛を誓う、デスノートならぬ“ラブノート”が存在します。その名も「白兎起請文(きしょうもん)」。約束事、願い事を書いて神社へ納めるそのしきたりが独特で、いかにも成就必達の誓約書、といったものものしい感じです。道の駅神話の里白うさぎ・白兎起請文コーナーで販売しています。縁結びの神「白兎神」の前で愛を誓ったなら、絆は固く結ばれ、また良縁の引き寄せ効果も絶大でしょう。

恋愛成就だけじゃない!ここは神話を体験する“聖なる”テーマパーク

 騙したワニザメに皮を剥かれて丸裸。あまりにも有名な神話「因幡の白兎」のワンシーンです。恋愛成就の一方で、白兎神社には皮を剥がれた白兎がその身を洗い治療したとされる神話にちなみ、皮膚病ややけどなどに効く神社として信仰されてきました。境内へ続く道沿いには、兎が傷口を洗ったといわれる「御身洗(みたらし)池」があります。その池はまた、季節を問わず水位が一定のため、“不増不減の池“との云われを持ち、生い茂る鎮守の森に囲まれて佇む水面に、永久(とこしえ)の情緒を感じます。信仰動物を集めた日光東照宮を筆頭に、神社仏閣というものは随所にアトラクションの設けられたテーマパークのような側面を持ち合わせています が、この白兎神社も見所をコンパクトに凝縮し参拝者を楽しませてくれる聖なるテーマパークなのです。

鳥居の向こうに広がるは、青く輝くジオパーク。

 参拝を終え、帰りの参道からもと来た鳥居を眺めると、その向こうに青い水平線が。快晴の日にはそのコントラストがより一層、目に清々しく飛び込みます。海水浴シーズン大勢の人で賑わう白兎海岸までは、鳥居をくぐり国道を越えてものの数分。シーズンオフには大勢のサーファーも足を運ぶ絶好のレジャースポットです。神社の前のパーキングはボードを積んだ車が停まっていることも多く、聖と俗、和と洋が共存するその光景がクールなものです。白兎海岸は山陰海岸ジオパークにも認定され、海水浸食を受けた独特な岩肌をもつ離れ小島・淤岐 ノ島(おきのしま)と、その島から浜辺に続くとぎれとぎれの岩礁が海岸のシンボルとなっています。その見た目が島と浜に橋をかけるように並んだワニザメにも見え、神話のモチーフとなった、という説にうなずけるものがあります。「美しい」の一言では片付けられない、さまざまな魅力、混ぜ御ぜの魅力が、きっとこの海に人を集めるのでしょう。あなたも是非一度、神話のシーサイドパークに足を運ばれてみてはいかがでしょうか。
白兎神社
所在地
鳥取県鳥取市白兎宮腰603
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地図は『鳥取市要覧』(大正15年・鳥取市発行)から転載。(鳥取市市民図書館蔵)