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鳥取の歴史発見トラベルマガジン。歴史から紐解く鳥取の文化遺産、観光地の新しい見方などご紹介します。

奥の院 一般社団法人 鳥取・日光400年プロジェクト
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刀剣、甲冑など約3万点。その収蔵数は、まさに乱舞。
鳥取藩池田家コーナーも充実した渡辺美術館。

東洋屈指“くろがねの芸術”渡辺美術館

 鳥取市の医師、渡辺元が、昭和初期から60余年に亘り収集した古美術品・約3万点を収蔵する渡辺美術館で、主に9世紀から19世紀の日本刀(大太刀も含む)、甲冑などの東洋古美術品が常設展示されており、その数は国内屈指の量を誇るものです。

今話題の浦島虎徹、その伝来を担った鳥取藩池田家の品々。

 鳥取藩池田家に伝わる銘刀や武具甲冑の数々、池田藩の歴史をひもとく数々の資料を集めて展示した「鳥取池田藩特設コーナー」が渡辺美術館の中のスポットのひとつ。歴代池田藩主の肖像画がずらり居並ぶ中、池田家ゆかりの刀剣、甲冑を眺められます。系譜でたどる因幡鍔、地図に示されたかつての刀匠の所在地など、縦軸横軸に情報設計された優れたライブラリーです。額に池田の家紋・揚羽蝶を掲げた兜には、血筋を重んじる藩士の気位の高さが感じられ、心を揺さぶられます。

美しい日本刀の完成形、その最古の歴史が残る鳥取。

 曲線が美しい反りのある日本刀の形が完成したのは平安中期から後期にかけてと考えられていますが、実は鳥取にはその最も古い時代の刀工、伯耆国安綱【童子切安綱】などの歴史が残っています。伯耆国とは鳥取県西部のかつての呼び名(西部:伯耆国、東部:因幡国)。刀剣好きには安綱の名前を知っていてもその発祥が鳥取と結び付く人は少ないのかもしれません。戦乱の時代、武力として開発された「反り」、その先駆者は刀匠の集まる京都に先んじ鳥取で生まれたのでした。

“通”なら知らない人はいない、
優れた名工と名作が名をつらねる「因幡鍔(つば)」。

 鳥取藩池田家特設コーナーの一角に、その「因幡鍔」13点が年代別に並べ展示した「因幡鍔コレクション」があります。陳列された様には日本刀“通”ならずとも唸りを上げることでしょう。大きく因州住駿河の系譜、浅井正充の系譜に分かれ、因州住駿河の系譜は初代から八代までの歴代名品が並びます。図柄の背景を切り抜いた透かし技法から、直線的でシンプルな表現まで、時代ごとの表現が楽しめます。柔軟さと力強さを表す竹葉、海を渡る鳥といった、武士道の精神を表す自然のモチーフが並ぶ中で、やや異彩を放つモチーフは、五代・卓次銘の選んだ「草紙」の透かし図柄。文武両道、思想を重んじる時代潮流への移行期がこの頃だったのでしょうか。真意はともかく、比べ見る人の自由な想像が掻き立てられ、時を忘れ鑑賞に没頭できます。

“くろがねの芸術品”と世界に名高い日本刀の魅力を、
その目で、その手で味わえる、「日本刀講座」を毎月開催。

 渡辺美術館では、名刀鑑賞の勉強会と称し、日本刀鑑賞の初心者向けに正しく銘刀に触れられる機会を提供しています。渡辺館長の「本や写真ではなく、本当に良いものを実際に目で見て触れること」という信条を受継ぐ美術館ならではの、まさに日本刀ファン必見の美術館。 「刀剣なんでも相談会」や「刀剣初心者講座」など、マニアも初心者も納得の講座内容。講座の後は最近の刀剣の流行や 新しい話題を気さくに語り合う「刀剣よもやま話会」も。実際に手に触れて体験できる、貴重な古美術収蔵館です。
講座の日時はブログの「渡辺美術館だより」で確認できます。

鹿野城城主「亀井茲矩(かめいこれのり)」で有名な亀井家伝来の兜。

 南北朝時代、隠岐へ島流しになった後醍醐天皇をかくまい、船上山にこもりわずかな手勢と類い稀な戦略で勝利を収めた鳥取の名将「名和長年」が着用していたと伝わる兜。鹿野城城主「亀井茲矩」で有名な亀井家伝来の兜。戦国から江戸にかけての名将「本多忠勝」の子「本多忠政」着用の甲冑など戦国武将ゆかりの名品も数多く所蔵されています。その他、甲冑通なら誰もが知る名品「明珍」の名が刻まれた甲冑や篭手など、こんな名品が何故ここに・・・という見どころが館内にあふれています。

合戦の舞台となった山々の連なる実景が。
戦国絵巻をリアルで一望できるラウンジ。

 美術館南側一面のガラス壁の向こうには江戸時代から明治にかけて整備された八幡池という池が広がる。カフェラウンジからのその眺めは、正面奥に、あの秀吉と吉川経家の名城戦の舞台となった鳥取城のある「久松山」。池の中央の小高い山を挟んだ左側に、久松山と鳥取を一望出来る山頂に秀吉が陣を置いた「太閤ヶ平」があったとされる「本陣山」。鳥取城を降伏に追い込んだ兵糧攻めはここで指揮されました。連なる山々はその生きた証。まさしく戦国絵巻そのものです。戦の舞台を凝集した自然の屏風絵にたたずめば、あなたも絵巻の登場人物となれることでしょう。喫茶しながら自然の壮大な歴史絵巻を鑑賞できる、ここは類いまれなスポットと言えるでしょう。

浦島虎徹を池田家の系譜とともに眺める

 渡辺美術館では、因州池田家の伝来とされる名刀・浦島虎徹の刃文を、歴代池田家の系譜、刀剣博物館の学術説明とともに展示する、「鳥取池田家伝来・浦島虎徹と池田家系譜展」を開催しています。愛知・徳川美術館「鯰尾藤四郎(なまずおとうしろう)」、山形・上杉博物館「五虎退」、茨城・結城蔵美館と名刀特別展示のラッシュに続き、ここ鳥取でも、あの重要刀剣を、ゆかりの地でゆかりの品々と共にご覧頂けます。

特典案内

グッズ割引&
限定“裏”サイトにアクセスできる 「浦島虎徹」押形カード

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条件 渡辺美術館ご入館時に、スマートフォンまたは印刷した、とっとり麒麟ツアーズ印籠を受付の方にご提示ください。

印籠を見せて特典ゲット!

渡辺美術館

日本屈指の甲冑群団 “来て・見て・満足”心を豊かにする時と空間を提供

所在地
〒680-0003 鳥取県鳥取市覚寺55
電話番号
0857-24-1152
開館時間
[土・日及び祝祭日]午前10時~午後5時/[月・水・木・金]午前10時~午後3時
休館日
火曜(祝日の場合は開館、翌日休館)/年末年始(12月30・31日/1月1・2日日)
入館料
一般900円/高校・大学生500円/小学・中学生300円(団体割引もございます。)
HP
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地図は『鳥取市要覧』(大正15年・鳥取市発行)から転載。(鳥取市市民図書館蔵)